包丁の研ぎ方|プロが教える砥石の選び方とコツ

「いい包丁を手に入れたのに、気づいたら切れ味が落ちていた」——そんな経験はありませんか。

以前、包丁の使い分けについての記事で、柳刃・出刃・牛刀それぞれの役割についてお話ししました。ただ、どんなに自分に合った包丁を選んでも、手入れを怠ればすぐに切れ味は鈍ってしまいます。

今回は、すし屋の厨房で毎日包丁と向き合っている僕が、包丁の研ぎ方について、研ぐ頻度や砥石の選び方、研ぐときに意識しているコツをお伝えします。

包丁の研ぎ方、頻度の目安|プロと家庭ではこんなに違う

仕事で使う柳刃包丁と出刃包丁は、正直に言うと毎日研いでいます。毎日同じ包丁で魚と向き合っていると、ほんの少しの切れ味の違いにも気づくようになるからです。

とはいえ、家庭でそこまでする必要はありません。まずは研師さんに一度きちんと刃をつけてもらい、切れ味が落ちてきたら、その角度に合わせて砥石で軽く研ぐ。これだけで十分に切れ味は戻ります。

家庭での包丁の研ぎ方は、プロのように毎日する必要はなく「切れ味が落ちてきたら、つけてもらった角度をなぞるように整える」くらいの感覚で十分です。

砥石の番手を使い分ける

包丁の研ぎ方を考えるとき、砥石選びも大切なポイントです。

普段の仕事では、中砥石と仕上げ砥石をどちらも天然のものを使っています。刃を整えるのが中砥、そこから刃をより滑らかに仕上げるのが仕上げ砥、という役割分担です。

刃が欠けてしまったときだけ、荒砥石を使って形を直します。日常的な研ぎには出番のない、いわば「緊急用」の砥石です。

家庭用には、ダイヤモンド砥石が万能で使いやすくおすすめです。職場の先輩も使っていて、僕にすすめてくれました。天然砥石のように使い込んでいく手間がなく、家庭で包丁の研ぎ方を身につけたい人には扱いやすい砥石だと思います。

和包丁の専門メーカー「KISEKI:」でも、家庭用にちょうどいいダイヤモンド砥石が販売されています。気になる方はチェックしてみてください。

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研ぐときに意識していること

包丁の研ぎ方で大事なのは、力ではありません。力を入れすぎず、体全体を意識して、ゆっくり包丁を滑らせるように研ぐこと。これがコツです。

上手に研げているときは、気持ちのいい音がします。以前、合気道の先生が僕の研いでいる音を聞いて「そんなんじゃ研げないよ」と言ったことがありました。力任せに研いでいた音を聞き分けられていたんだと思います。それ以来、力まず、理にかなった道具の使い方を意識するようになりました。

切れ味抜群に仕上がったイメージを持ちながら研ぐ。それだけで、同じ砥石を使っていても仕上がりが変わってきます。

まとめ|道具を育てる感覚で

包丁の研ぎ方は、身構えるほど難しいものではありません。頻度は家庭に合わせて無理のない範囲で、砥石は用途に合わせて選び、研ぐときは力まず体全体を使う。この3つを意識するだけで、包丁との付き合い方はぐっと変わります。

包丁の使い分けと合わせて、ぜひ日々の手入れにも目を向けてみてください。道具を育てる感覚で付き合っていくと、料理そのものがもっと楽しくなるはずです。

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