醤油はなぜ「正油」とも書く?種類と選び方を飲食店経営者が解説

なぜ「正油」と書くお店があるの?

ラーメン店の看板やスーパーのチラシで、「醤油ラーメン」ではなく「正油ラーメン」という表記を見たことはありませんか?読み方はどちらも「しょうゆ」ですが、実はこの「正油」、正式な表記ではありません。

「醤」という漢字は、実は常用漢字(日常的に使ってよいとされる漢字)に一度も入ったことがない、漢字検定準1級相当のかなり難しい字です。画数も多く、書くのも読むのも一般には馴染みが薄いため、意味が伝わりやすい「正」の字で代用されるようになったと言われています。看板や販促物では特に「パッと見て伝わること」が大事なので、簡単な「正油」表記が広まったのも納得です。

ただし、正式な表記はあくまで「醤油」です。読みは同じでも、書類やきちんとした場面では「醤油」を使うのが基本、と覚えておくとよいでしょう。

醤油にはこんなに種類がある

普段何気なく使っている醤油ですが、実は大きく分けて5種類あります。

  • 濃口醤油:日本で最も生産量が多い、いわゆる「醤油」。色・香りともにしっかりしていて、煮物から卓上調味料まで幅広く使える万能タイプです。
  • 薄口醤油:色は薄いですが、塩分は濃口よりやや高めです。素材の色を活かしたい煮物や、だしの香りを活かした料理に向いています。
  • たまり醤油:大豆の割合が多く、とろみと濃厚な旨味が特徴。刺身醤油や照り焼きのつやを出したいときに重宝します。
  • 再仕込み醤油:醤油で醤油を仕込む、手間のかかる製法で作られます。濃厚な味わいで、刺身や寿司との相性が抜群です。
  • 白醤油:色が淡く、素材の色をほとんど損なわないのが特徴。茶碗蒸しやお吸い物など、見た目の美しさも大事にしたい料理に向いています。

同じ「醤油」でも、これだけ個性が違います。以前の記事で紹介した刺身醤油の作り方も、実はこの種類の違いを理解しているとさらに応用が効きます。

良い醤油を見分けるポイント

飲食店で日々醤油を扱っていて感じるのは、「原材料表示」を見るだけでも品質はかなり見分けられるということです。

  • 原材料が「大豆・小麦・食塩」など、シンプルなものを選ぶ
  • 「脱脂加工大豆」よりも「丸大豆」を使ったものの方が、香りと旨味が豊かな傾向があります
  • 一般的な速醸製法よりも、時間をかけた天然醸造のものは、味に深みが出やすいです

もちろん価格や好みもあるので一概には言えませんが、迷ったときはこの3点をチェックしてみてください。

白だし・だし醤油という選択肢

醤油そのものだけでなく、だしと合わせた「白だし」も、家庭料理の幅を広げてくれる便利な調味料です。今回、日本で唯一の白醤油有機JAS認定工場で作られた有機白醤油を使用した、老舗醤油蔵「七福醸造」の白だしを見つけたので紹介します。

鰹節の本枯れ節や昆布、椎茸をたっぷりブレンドしていて、水で割ってお吸い物にするだけでも、しっかりとした旨味を楽しめます。茶碗蒸しや野菜炒めの味付けにも使えるので、一本あると料理の幅がぐっと広がります。

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まとめ

「正油」表記の裏には、難しい漢字を分かりやすく伝えたいという工夫の歴史がありました。そして醤油自体にも、濃口・薄口・たまり・再仕込み・白醤油と、5つの個性があります。普段の料理でどれを選ぶか迷ったときは、この記事を参考にしてみてください。刺身醤油の作り方が気になる方は、こちらの記事もあわせてどうぞ。

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